Konton · 混沌
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(旧字:曆)
レキ・リャク
こよみ
部首:日(ひ)·画数:14 画·会意文字

── 時を、聴く、器 ──

── 一行で言えば ──

「暦」は、自然の声を人が聴き取り、今ここに在る自己を知るための器である。

── 字源 ──

林の上を、日が動く。

新字「暦」は、上に「厂 + 林」、下に「」。

「林」は、木が並び立つ姿。「日」は、太陽。 太陽が、林の上を、順序立てて動いてゆくさま ── これが、「暦」のもとの姿です。

旧字「曆」では、上の「厤」の中身が (穀物)でした。 農耕民族にとって、暦は 穀物を植え、収穫するための智慧 そのもの。 太陽が動き、穀物が育ち、収穫の時が来る ── この順序を記したものが、暦です。

── 東洋哲学での意味 ──

暦は、神の道具だった。

古代中国・周代において、暦は 天子の専権 でした。 天子だけが、新しい暦を発行できる。

奉正朔ほうせいさく ── 暦を奉ずることは、天子を認めること。

日本の朝廷も、伝統的に暦法を司ってきました。 陰陽寮 (おんようりょう) という組織が、毎年、暦を編み、宮中に奉る。 暦を読むことは、神を聴くことに、ほぼ等しい行為 だったのです。

なぜ暦は神聖だったのか。 それは、暦が 自然のリズムを、人間が引き受けるための器 だったからです。 太陽の動き、月の満ち欠け、二十四節気 ── これら自然の声を、文字に書き留めて、共有する。

── Konton における用法 ──

時を、聴くために。

Konton の根本は、暦です。 四柱推命の「四柱」── 年柱・月柱・日柱・時柱 ── は、生まれた瞬間の干支。 干支とは、暦そのものです。

Konton 暦コラム (/koyomi) は、その智慧を、五日ごとに、少しずつ、ひとつずつ、お届けします。

暦は、時間を支配する道具ではありません時間と共に在るための、耳 です。

今日が何の日であるか ── それを知ることは、過去でも未来でもなく、 今、確かにここに在る自分 を知ること。 Konton は、その小さな知の積み重ねを、長く続ける場所です。

字源・字形の典拠:白川静『字統』『字通』、藤堂明保『漢字源』他。
参照:『暦便覧』(天明七・1787)、陰陽寮制度史、Konton 典拠ページ